香港におけるステーブルコイン発行者のライセンス制度が施行
キーポイント
- 012025年8月1日以降、香港で法定通貨連動型ステーブルコインを発行するには、ステーブルコイン条例に基づくHKMAのライセンスが必要です。
- 02本制度により、ステーブルコインの発行は香港の金融サービス規制の対象に組み入れられます。
- 03ライセンス取得済み発行者は、HKMAの監督要件およびAML/CFT(マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策)の要件に従う必要があります。
- 04発行を予定する事業者は、ライセンス関連ガイダンスを確認し、早期にHKMAへ相談すべきです。
- 05HKMAの公開登録簿により、利用者および取引先はライセンス取得済みのステーブルコイン発行者を確認できます。
香港では、「ステーブルコイン条例」に基づく法定通貨連動型ステーブルコイン発行者の規制制度が、2025年8月1日に施行されました。これにより、香港で法定通貨連動型ステーブルコインを発行する行為は規制対象業務となり、香港金融管理局(HKMA)のライセンス取得が必要です。
本制度は、特定のステーブルコイン発行活動を香港の金融規制の枠組みに組み入れることを目的としています。HKMAは「ステーブルコイン発行者のライセンスに関する説明文書」を公表しており、ライセンス制度の枠組みと申請手続を示しています。
ライセンスを取得した発行者は、「ステーブルコイン発行者の監督に関するガイドライン」および「マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に関するガイドライン」など、HKMAが求める監督上の要件を満たさなければなりません。後者は、ステーブルコインがマネー・ローンダリングやテロ資金供与に利用されることを防止するための管理体制を扱っています。
申請を検討する事業者は、HKMAのガイダンスを確認し、stablecoin_licensing@hkma.gov.hkを通じて早期にHKMAへ相談することが推奨されます。HKMAは「ライセンス取得済みステーブルコイン発行者の公開登録簿」を整備しており、利用者や取引先は、どの事業体がライセンスを受けているか確認できます。
ライセンス取得済み発行者について懸念がある利用者に対して、HKMAはまず当該発行者へ正式に苦情を申し立てるよう推奨しています。登録簿にはライセンシーの連絡先が掲載されています。また、HKMAはstablecoin_complaint_enquiry@hkma.gov.hkで規制に関する照会を受け付けています。
この枠組みは、数年にわたる政策検討を経て導入されました。具体的には、2022年1月のHKMAによるディスカッションペーパー、2023年1月の協議結果、2023年12月の金融サービス・財務局(FSTB)とHKMAによる共同立法協議、ならびに2024年7月の最終協議結果がその経緯に含まれます。